多分駄文のオジサン旅日記:U.S. Drive
2012-07-16T15:38:09+09:00
ptaro2009q
ぶらり世界のまち歩き...
Excite Blog
US Trip
http://ptaro2009q.exblog.jp/18232091/
2012-07-16T15:01:00+09:00
2012-07-16T15:38:09+09:00
2012-07-16T15:01:38+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
6月の最終週から7月第一週にかけて10日間ほど米国旅をした。
米国へは仕事ではぽちぽち出掛けていたが、純粋な個人旅行ではSeattle旅以来12,3年ぶりだろうか。
旅の前半はNew York、後半は中西部Wyoming/Montanaの2大国立公園をドライブ旅とした。
世界一の大都会とまた桁違いの大自然という、コントラストのある旅であった。
NYは単独のぶらり街歩き旅、また中西部は高校時代の友人(+娘さん)と一緒のドライブ旅、とこれも前半後半では全く違う旅のコンボであった。
乗った飛行機は合計6回 (1,2度は危ない思いをするかと思いきや、やはり若干波乱あり)、トランジットでは、Chicago, Denver, San Franciscoにも寄航し、文字通り、米国横断(ウルトラクイズ~?)の旅となった。
これより、少しづつ旅の模様、写真をご紹介して行こう。
ちんたらやっていると夏を過ぎ、すぐに秋になってしまうかもしれないが。
写真は、旅の後半、Wyoming州 Grand Teton 国立公園にて、2時間半の川下りをしたときに、ボートから撮ったティートンの峰々。
遮ることなきパノラマの景観、我が人生、この山を見に10年間ほぼ毎年通った時期があったが、その後10数年という長いブランクの後、此処に戻ってきたことに様々な思い甦り、また過ぎた時間を顧みつつ、感動の時を過ごした。
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ALL YOU CAN JET - JET BLUE
http://ptaro2009q.exblog.jp/12131640/
2009-08-15T00:50:00+09:00
2009-08-15T07:52:22+09:00
2009-08-15T00:07:05+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
娘一人の我が家とは違い、右へ左へと兄弟で始終大騒ぎ、お母さんも大変だなあと同情。
今朝は家内や娘ともども皆5時起きで、6時半前にはDisney Seaへ出掛けて行った。
ストレス疲れと睡眠不足のオジサンにとっては早朝からわさわさされて、安眠妨害ではあったが、めったにないこと、寛容な心にて5人を送り出す。(笑)
こちらはお盆には関係なくいつも通りのお仕事であった。
さて、早朝出勤前にTVニュースで見た気になる情報。
米国の<Jet Blue>なるエアライン会社が9月8日からの一ヶ月間、米国ほかの同社航空網を乗り放題で飛べる切符を発売。
何とその料金が599ドルという格安料金。
かなり人目をひくキャンペーンのようだ。
同社のNY-LA往復がお値段約3万5千円程度(これも距離からすると安いなあ)だが、2回往復するともう元が取れてしまう、というコメント付きで報道されていた。
会社へ出てみると、本日も300件近くのEメール。
9割近くは海外拠点からのものであるが、その中で米国のセールス担当からこのJet Blueの乗り放題切符の紹介メールがあったのでその偶然ぶりに少々ビックリした。
ご興味ある方はこちらのリンクをどうぞ。
レストランでよくある「食べ放題」はAll You Can Eat、だが、飛行機の「乗り放題」はAll You Can Jet、というのか、少々笑えるものだ。
この社内メールは、無論個人的に遊びで使う、というのではなく、ビジネストリップの頻度の高い者にはお得な切符よ、というまじめな案内であったが、確かに用途は色々。
いずれにせよfrequent flyerにとっては垂涎の的、魅力的な切符なのかもしれない。
格安航空会社の場合、整備不良などで過去事故や問題を起こしているケースもあるが、それも「覚悟」のうえで経済性を選択するのもありではなかろうか。
予約のタイミングや、予約しながらNo Showだった場合のペナルティなど、ある程度の規定はあるが、時間のある方が米国での休暇でもお考えなら一考の余地ありであろう。
大都市と大自然の組み合わせの旅、なんていうのもアメリカ旅行らしくて良い。
都市では、ボストンやシアトルのように、しっとりとした街がいい。
大自然はやはりイェローストン、グランドティートンなどのワイオミングがお薦め。
今まで行ったことのないところに足を踏み入れてみるのも、この切符の価値によるものか。
写真は、中西部ユタ州の<アーチーズ国立公園>。
ソルトレイクシティから砂漠の中を長いこと走って辿りつく驚異の大自然、浸食マジックの土地である。
30歳代中盤からの10年間は毎夏、2週間米国ドライブ旅行を夫婦で楽しんで来た米国旅フリークであった。
あの開放感、大自然、何とも言えないものがあった。
今や米国は、最近は出張で時々行く程度。
914のテロ以降は遊びでは米国に行っていないが、この格安乗り放題切符の報道を見聞きし、眠っていたあの感覚が甦ってきたようである。
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Grand Teton
http://ptaro2009q.exblog.jp/5259315/
2007-01-06T15:10:00+09:00
2008-01-24T22:09:21+09:00
2007-01-06T12:25:47+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
山登りの話題に掛けて、自分が最も愛する山の写真を選ぶ時に真っ先に浮かぶシーンでもあったことから引っ張り出してきた。
何回か前にも書いたが、この山の美しさに魅せられて、30台前半に初めて訪れて以来、その後10年間に7回ほど、この山を訪れ続けた。最早、自分の中では、こころの古里、というべき、思い入れのある景色になっている。
弊サイトにリンクを頂いている有り難き皆様の中でも、この美しき地を訪れた方、これからご予定される方がいらっしゃるのは何とも嬉しい限りであり、多くの人に実際に訪問していただきたいと願っている。
本日の朝日新聞朝刊・別冊の「be on Saturday」の一面に、大写真付きでこのグランド・ティートンの特集が出ていて、その偶然に驚いた次第。
我々の世代であれば特に懐かしい米・名作映画、「シェーン」を紹介した記事であったが、映画のラストシーンで男の子が「シェーン、カムバック」と叫んだのがこの山並みである。
120年前、辺境にも開拓農民が押し寄せ、牧場主との土地争いが起きた。
流れ者のシェーンが一宿一飯の恩義で、一度は捨てた銃を取り、スターレット一家を救う物語で、妻とシェーンとのほのかな恋があったが、最後にシェーンはこの地を去っていく。
(なお、最後に「シェーン、カムバック!」と叫んだのは、この妻の息子・ジョーイ君である。)
朝日の記事では、この勧善懲悪の物語を日本の仁侠映画にも似た、と書いてあり、大笑いしたが、確かに美しい景色と相俟って、日本人の琴線にも触れる名作であった。
(此処で、多くの人が「シェーン」を想起し、シャッターを切る。写真は、Flickrより借用。)
昨年夏に当地を訪れたktymさまからご紹介頂いた写真サイトFlickrにある、グランド・ティートンの写真をご紹介。
プロの手に依るもののようだが、何ともお見事な景色、というしかない。
涙が、出る。
こちらをどうぞ!
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Orlando, FL
http://ptaro2009q.exblog.jp/4466343/
2006-09-01T08:18:00+09:00
2008-04-27T00:48:53+09:00
2006-09-01T08:18:31+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
このオーランドに狂った時期があった。
1997年の冬から1年半の間に半年一回のペースで3回立て続けにオーランドを訪れた。
成田からの飛行時間、待ち時間を含めると20時間近くの遠隔地だが、今から思えば良くもそんな遠いところに続けて何度も行ったな、という気分だ。
オーランドでは、言わずと知れた、ディズニーワールドを訪れるためであった。
その他、当地には、ユニヴァーサル・スタジオやシーワールド、という大テーマパークもある。
とにもかくにも、自然を巧みに生かした造形で、パークやホテルが調和的に建てられた、日本人の感覚からは計り知れない壮大なスケールのリゾートパークであり、夢と想像力が無限に満ちた別次元の大空間であった。
旅のブログを書き続けて、これまでの海外の旅の結構の部分はカバーしたかと思っていたが、アメリカについてはまだ書き残しが結構あり、オーランドについてもまだ全く触れていないことに気付いた。少しオーランドについて連載してみよう。
このオーランドを思い出すきっかけとなったのは、この記事から。
38メートル落下のスリルいかが ディズニーシーにお目見え [共同]
東京ディズニーシー(TDS、千葉県浦安市)は31日、約1年ぶりとなる新アトラクション「タワー・オブ・テラー」を報道関係者に披露した。
総工費約210億円を投じたディズニーリゾート初のフリーフォールタイプで、約38メートルの垂直落下が楽しめる。開園5周年を迎える9月4日から一般公開する。
舞台は20世紀初頭に廃虚となったニューヨークのホテル。数々の「超常現象」を体験しながら、失跡したオーナーの部屋を目指し、最上階行きのエレベーターに乗り込む設定だ。
この「タワー・オブ・テラー」は、乗り物系のアトラクションとしては、かなり恐ろしいものであった。ディズニー・ワールドのアミューズメント・パークのひとつである「MGMスタジオ」にあるアトラクションのひとつであると記憶するが、何度も凄まじい金切り声の悲鳴がこの廃墟の館から一定間隔で聞こえてくるのだ。その悲鳴の凄まじさはまともなものではなかった。
恐怖系アトラクションは世に数多いが、どのように恐怖をあおられるのか?
先ずは(記憶定かではないが)20人くらいが乗れるトロッコのような乗り物でミステリーの館の上層階へ行き、そこから暗闇の中を蛇行しながら前進する。
かなり進んだあと急に静止。
そして真下にいきなり垂直に急降下、いや、落下するのである。
これが当アトラクションの最後に来る大クライマックスである。
この意表をついた動きの意外感と、高速で暗闇の中をストンと落ちる転落感は生理的恐怖感を倍増させる。ここで悲鳴をあげずして、人生、そう本能的な悲鳴をあげることもないことであろう。それにしても、38メートルも落ちている、とは知らなかった。結構な高低差だナ。
実は、落ちる途中に僅か一瞬だが、前面の扉が開いて、外の白昼のディズニーワールドの現実の世界が垣間見える演出がある。恐怖への救済措置なのか、恐怖を更に煽る意味合いなのかは良く分からない。
落ちたあとに、そのエレベーターの箱は再び高速で上昇、そして頂上に到達して一瞬の静止のあと、再びもう一度ストン、と落ちていく。
いや、ひどく怖く、生理的に心地悪かったことを覚えている。
(そう言いながら、待ち時間少なくもう一回乗れそうだったので、乗ってみた。今度は、恐怖の瞬間が予測できただけに、更にその瞬間が近づいてくる怖さに二重の恐怖感を抱いた。)
ところで、このアトラクションが東京ディズニーシーに出来たタイミング、どうも悪いのでは?
冗談抜きに、この乗り物、制御の利かないエレベーターそのものの動きなのだ。
もしかして、かのシンドラー社製なのではないか、と悪い冗談を思い浮かべる。
このアトラクションも「タワー・オブ・テラー」ではなく、「ホラー・オブ・シンドラー」にすると更に相当怖いものとなるかと思われる。]]>
Devils Tower National Monuments
http://ptaro2009q.exblog.jp/2947968/
2005-10-25T00:07:00+09:00
2010-09-20T11:28:00+09:00
2005-10-25T00:05:15+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
この隆起した搭状の台地、デビルス・タワーと呼ばれる。奇観、という点では横綱級である。「悪魔の塔」、とは良く名付けたり。映画「未知との遭遇」でも有名なスポットである。
高さ264m、周りには一周約2kmのトレイルがありハイキングが出来る。クライマーにとってもある種の人気ポイントになっているようで、実際山腹を登攀中の人の影が幾つも見えていた。
地質学的には溶岩が地中から地面を押し分け隆起し、噴火をせずに固まったのがこのデビルス・タワーである。長い年月をかけて、周りの軟らかい岩だけが縦に削られ、現在の形状となったとのことだ。確かに、何か目の粗い彫刻刀で縦に削いだようである。また、そげ落ちた岩がふもとにごろごろ転がっているのもある意味で非常な迫力を感じる。落石注意は今でも生きており、この地がまだかすかに呼吸しているような恐ろしさを感じた次第である。
多くのアメリカン・インディアンが崇拝する神聖な場所であった、というのも充分理解できるものだ。或るガイド本には、隆起したこの搭状の大地に、大きな熊がその爪で引っ掻いた漫画が出ていたが、まさしくぴったり来るイメージである。
バッドランド、マウントラッシュモア、そしてこのデビルス・タワーは是非一緒に回りたい3大景勝地である。]]>
Mt.Rushmore National Memorial
http://ptaro2009q.exblog.jp/2934965/
2005-10-22T22:40:00+09:00
2010-09-20T11:29:39+09:00
2005-10-22T22:37:25+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
下の写真は(最近のANAのTV広告、役所広司さん出演のヤツでも)お馴染みのものであろうが、一体これがどこにあるのかを良くご存知の方は意外に多くはないのではないか。実際に、こんな人里離れた奥地にあるものであるとはこの自分も想像していなかった。 アメリカのどの大都市からもかなり遠いサウスダコタ、人寄せの目的で岩肌にこんな彫刻を無理矢理に施したのだろうな、と少々ほろ苦い感覚も沸いてくる。同公園のサイトによると、顔の大きさは18mほど、地元の歴史家Doane Robinsonという人が1923年に持った構想をもとにGutzon Borglumという彫刻家が親子で14年の年月を要して制作したとある。歴史に名を残した名大統領はアメリカの誇りなのであろう。日本では、銅像はあっても、政治家の顔をこんなに大きく岩肌に刻むなんてことはあり得ないなあ。
自分が此処を訪れたのはもう10年近く前で、記憶は薄れているが、かなり遠巻きのステージ状のデッキからこの石碑を眺めていた。霧が立ち込めて、よく見えぬ時間が結構長かった記憶だけが強く残っている。その分、彫刻が見えた時の喜びはちょっとした感動を覚えたものだった。現在は観光地としての整備が進み施設はかなり立派になっているようだ。アメリカ各州の州旗が掲げられているプロムナードを歩いて石碑のすぐ下まで行き4人の偉大な大統領の表情を見上げることが出来るようだ。
George Washington (初代大統領)の「勇気」
Thomas Jefferson(3代大統領)の「夢」
Theodore Loosevelt (26代大統領)の「自由」
Abraham Lincoln (16代大統領)の「偉大さ」
アメリカの建国から現在に至る発展の過程で国民の精神の礎になっているのは、この4人の大統領が体現した上記4要素だということだ。堂々とこう言い切るのも如何にもアメリカらしいなあ、と感心至極である。何度も行ける場所ではなく、何度も行きたい場所でもないが、一度は行きたい場所であることは、間違いないッ!]]>
Wall Drug
http://ptaro2009q.exblog.jp/2913683/
2005-10-22T18:31:00+09:00
2010-09-20T11:30:13+09:00
2005-10-19T00:27:23+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
ハイウェーを走っていて 'Wall Drug' と書かれた看板が何度も何度もしつこく出現する。
面白いことに、看板の形状、大きさ、デザインや書いてあるフレーズも一回一回違うもので、「なんだ、なんだ」と興味を引かれ、最後はもうWall Drugに寄らずには居られない気分になるのである。
[コーヒーは5セント、Wall Drug]
[冷たいお水、無料提供中、Wall Drug]
[右を曲がるともうすぐ、Wall Drug]
[革製品販売中、Wall Drug]
[お子様大歓迎、Wall Drug]
[大型観光バス駐車場あり、Wall Drug]
などなどハイウェイ沿いに次々と出てくる広告看板の文句、枚挙にいとまはない、とはこのことだ。一種巧みな催眠商法だろうか、と冷ややかに思えど、他に目ぼしきものもなき寂しき土地なるゆえ、どの車も皆此処に寄ってしまうのだ。
日本の東海道新幹線でも名古屋から京都辺りまでの田園風景の中、美観を損なう看板広告が多数眼につき、そうした聊か安っぽい商業主義が美しい国土を汚していることに唖然たる気分にさせられる。アジア的雑然さ、と言ってしまえばそれまでだが、このWall Drugの余りに執拗な看板作戦も同じ感覚に通ずる苦々しいものを当初感じておった。
アメリカの広告にしてはやり方といい、中味といい、ちょっと悪趣味の気がある。
帰国して、偶々見たWall Drugのウエブサイトでその看板の歴史・背景たるやを理解した。
当初の印象を覆す、「ちょっといい話」...なのである。サイトの'About Wall Drug' の項、'History'をクリック、内容を勝手に乱訳しながらご紹介すると、以下のようなお話である。
1931年というから今からもう70年以上前のことであった。Wallは当時の人口が僅か326人の本当に小さく貧しい町であった。折りしも米国は1929年、かの大恐慌のとき、更に干ばつにも襲われ、貧しい農村で町の人びとは干上がっていた。
現地で偶々ドラッグストアが売りに出ているのをネブラスカ州出身のTed Hustead夫妻は知り、購入に興味を持つ。小さな町で、尚且つ、教会のある町に住みたかったからである。
Tedは亡くなった父親の遺産3,000ドルをこの店の購入に使おうかと考えた。しかし彼の故郷の親戚・知人は皆、その店は何にもないところの真っ只中にある商売には不毛の土地である、と言って反対したのであった。夫妻は敬虔なクリスチャンだったが、Tedの義父はプレーリー地帯にある不毛の土地をさして、「あの町は神にも見放された土地だ」と突き放したのだった。
しかし、夫妻は周囲の親戚の反対を押して買うことにした。「何とか5年間、この土地で頑張ってみよう」と....。
周囲の心配の通り、店を買ってから最初の何ヶ月かは殆んど客も来ない状況であった。
Tedの奥さんDorothyは、実は高校教師の経験を持つ才能豊かな人なのであるが、状況打破のために自分の持つ全知全能を注いで店が繁盛する方策を考えようとした。なかなかしっかりした奥さんであるが、残念ながら芽の出ぬ時が続いた。
苦難はその後も続き、5年が過ぎようとしていたが、商売は相変わらず低調であった。
なかなかここを通る車は自分の店に寄ってくれない。
しかしやがてDorothyは、自分の店の前を通り過ぎる運転手は暑い土地を走って咽喉が渇いている筈だと考え出した。Tedに対して、Wall Drugで[無料の冷たいお水を提供中」との文字を広告にして此処に向かう道のずっと前のところから看板を出したらどうであろうか、と言い出した。
夫のTedは妻からの提言を「つまらぬ愚かなアイデア」、と思いながらも、もうヤケクソでやってみることにするか、と考えた。何をやっても今まで上手く行っていないのである。やはり、義父が言った通り、神も見放した土地なのか...。
高校生になる息子と一緒に何枚かの看板を作り、それをハイウェイを走る運転手が見えるようにあちこちに高く掲げる作業をしながらも、Tedはどうも依然自分のやっていることがアホらしいと思っていた。しかし、看板を据え付ける作業を終えて店に戻る頃には、眼を疑う光景が彼の前にあったのであった。
既に人びとが自分の店に集まって冷たい水を求めている様子が見られたのだ。奥さんの作戦は大当たりだったのだ。
客は、「冷たい水をただでもらえるなんて素晴らしい。」と口々に讃える。更に、「アイスクリームがないのかい?」とか、色々な声が飛んできた。その日の店は突如として賑わったのだった。
大成功だった一日を終えて、夫婦は「あの看板作戦は、上手くいったね」と沈む夕陽を見ながらつくづくつぶやいたと言う。そして、その後も、無料の冷たい水を求めてやってくる多くの客の様々な要望に応えて店は売り物も増やし大成功に至り、全米中の注目を浴びる店になったとのことである。めでたし、めでたし。
苦難の後のハッピーエンド、と聊か安っぽいアメリカ映画そのままの世界ではあるが、やはりビジネスの世界で成功する創業者の苦労、決して諦めない成功への執念と苦難の末の閃きの尊さが心を打つ。そして、その創業当時のスピリッツとフレンドリーなサービスは70年を経た現在でもそのまま生きていることが何とも微笑ましく、嬉しいものである。
冷たい水は現在も無料、コーヒーも僅か5セントという信じられない料金で多くの客に提供されている。
P.S. 上記でご紹介したWallDrugのサイトには、販売している商品を閲覧できる。また、店内の様子、敷地内の色々な施設のバーチャルツアーなども楽しめる。開拓時代の匂いの残る雰囲気をお楽しみあれ。
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Badlands National Park
http://ptaro2009q.exblog.jp/2904732/
2005-10-18T00:39:00+09:00
2005-10-18T00:53:52+09:00
2005-10-17T18:47:03+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
此処バッドランズ国立公園もそのひとつであろう。バッドランズ(=悪い土地、チョッと直訳過ぎますか?)とはまさに言い得て妙なり、地球の創世記はこのようなものだったかと思わせる荒々しき土地である。大草原地帯から急に出現したと見られる、文明とは対極の地。華やかさも明るさもない、地肌むき出しの無骨な荒地、此処まで徹底すると立派と言うしかない。
イエローストン国立公園の北東の出口を出て、どんどん東へ進んだことがある。目的地は追ってお知らせすることにするが、大きな空と大きな大地だけ、というハイウエーをひたすら進んでいく。地図を見ながら車の進行度合いをチェックするも、なかなか前に進まない感覚となる。
このバッドランズがあるのがサウスダコタ州の南西部。
サウスダコタ州、と聞いてアメリカのどの辺にあるか、ピンと来る方はいらっしゃる方はかなりの地理通であろう。ノースダコタ州とネブラスカ州に南北挟まれた間にある州である、と言っても誰もわからないことであろう(笑)。北米大陸の中では丁度中央・北部にある州なのだ。経度ではテキサス、緯度では五大湖、その延長線の交差するところである。人口の少なさも全米50州の中で5本の指に入るという静かな州であるが、このバッドランド、過去の西部開拓時代に見られた自然破壊への反省を込めて自然をそのまま保存しているのだと言う。無造作に見えて、結構気を使っているのだなあ、アメリカ人諸君よ。
後で、此処を訪れたことのある知人から、夕陽のバッドランズが極めて感動的だった、という話を聞いたことがある。単調で無骨な地、とあまり時間を掛けずに通り過ぎて行ってしまったのであるが、確かにグランドキャニオンにも通ずる幾重の地層と光の織り成す繊細な光景も楽しめる渋い国立公園であったようだ。]]>
Yellowstone National Park Part-18
http://ptaro2009q.exblog.jp/2892687/
2005-10-16T00:01:00+09:00
2010-09-20T11:49:14+09:00
2005-10-15T19:15:00+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
様々な地を巡り、とてつもなく広大な公園一周もやがて終りという時に、またひとつ最後にも新しい表情を見せてもらったな、という満ち足りた気分、そしてどこまでも広く青く静かな湖面に心安らかになるのである。 この満ち足りた気分、というのは、何故なのであろうか。聊かこじつけ気味ではあるが、何だか起承転結のある4コマ漫画をイエローストンの風景に重ね見ているような節が自分の意識下にあるのではなかろうか。
起...オールドフェイスフルを始めとした温泉の様子に驚き...
承...マンモスホットスプリングスの奇観に更に自然の神秘を驚き...
転...一転豪快な渓谷や滝に、自然に対する畏怖を感じ...
結...最後に安らかな湖に見守られて、自然に優しく包まれる
一寸無理があったかな..(苦笑)。
ということで、丁度公園も一周出来た。
長らく綴ってきたイエローストン記もこれにてひとまず終りとしよう。
自然の在るべき姿、そしてそれに対峙する人間の存在を心底から考えさせられる場所、日常の垢がいつの間にか洗浄され心素直になって行く場所、永遠を感じる場所、...。
マクドナルドもスターバックスもないアメリカ、というのもあるか(笑)....。
色々思えば思うほど奥深く、色々なテーマが浮かんでくるこの国立公園、自分で書いていても、非常に楽しめましたデス。
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Yellowstone National Park Part-17
http://ptaro2009q.exblog.jp/2892649/
2005-10-15T23:25:00+09:00
2010-09-20T11:49:44+09:00
2005-10-15T19:04:47+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
時計の文字盤で言えば丁度3の位置にあたるエリアをキャニオン・カントリー(Canyon Country)と言うが、此処は雄大な渓谷やハイデンバレーと呼ばれる低地の地帯である。
公園の西半分には、母親のように優しいのどかな風景も多いが、此処は荒削りで男性的な、或る意味では、人間を拒絶してさえいるような厳しい地形となっている。何度もイエローストンには訪れているが、いつも、オールドフェイスフルを中心に、「賑わい」というか、「華」のある西半分に8割以上の時間を配分しており、こちらの東方面はどうも地味な景色ゆえ、駆け足で通り過ぎるだけであったのは、やはり人の性か。実は結構良いハイキングコース等もあるのである。聊か上り下りの激しい運動も要求されるので、体力のある御仁向きではあるが。
イエローストン川はイエローストン湖から流れ出てアッパー滝となって落ちる。そして更にロウアー滝(写真)となってもう一段落ちていく。 ここは息を飲む絶景! ロウアー滝の高低差は94mでかのナイアガラの滝の倍もあるのだそうだ。兎に角、「豪快」の一言である。もの凄い水量に圧倒されるが、日本人ならこれを見てすぐに「ダム建設」、といったことになるだろうに。 ]]>
Yellowstone National Park Part-16
http://ptaro2009q.exblog.jp/2876687/
2005-10-13T00:05:00+09:00
2010-09-20T11:52:22+09:00
2005-10-12T23:40:33+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
丁度ゼロから2の位置あたりへと進む。
この辺はルーズベルト・カントリー(Roosevelt Country)と呼ばれ、緑いっぱいな緩やかな丘陵や平原が続いている。
もう流石に驚かなくなって来るが、あちらこちらにバッファローの群れが見られる。
一寸前には、一頭のはぐれ牛を木陰に見つけただけでも車が何台も連なって皆興奮して見ていたが、供給が大幅に勝ると、感動は一気に薄れてしまい、「ふんふん、また居るな、さ、次行こう!」という感じになってしまう。
誠に人間は勝手なものである。
運が良ければこの地では熊の姿も見られる、という。
先に紹介したグランド・ティートンではかなり間近に熊の親子を見た経験があるが、イエローストンではこれまで残念ながらお目に掛かったことはない。
スリリングな瞬間を求めていたが、熊の生息地は少し奥の方で、車は通行止めになっているようだ。
行っても行っても同じような単調な景色が続く。これまで奇観が多かったイエローストンではあるが、東半分はどちらかというと大味、荒削りな自然が続く。
まあ、この単調さも結構悪くはないが。
大きな縮尺のイエローストンに居ると、そのスケールの大きさにも次第に慣れ、何事も、ゆったり、たっぷり、という感じになってくる。
凡庸な草原をぼんやりと眺めながら一日を丸ごと此処で過ごしたら随分贅沢なことだろうな、と思ったりする。
太古の昔から変わらぬ景色をずっと見ているなんて素敵だと思いませんか?
100年後も1,000年後、いや一万年後だってきっと同じ景色なんだろうな、と思うと気が遠くなる。 ]]>
Yellowstone National Park Part-14
http://ptaro2009q.exblog.jp/2835145/
2005-10-06T00:07:00+09:00
2010-09-20T11:59:39+09:00
2005-10-06T00:05:11+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
子供の頃に祖父母の家のある田舎で見た山や川、懐かしい風景を思い浮かべる方も多いことだろう。
イエローストンでは、既にご紹介したオールドフェイスフルやマンモス・ホットスプリングスといった温泉地形を始め、豪快な渓谷や滝、湖、と見どころは多彩であるが、個人的には何の変哲もない、平原の上に山と小さな川、そして木々がただ漠然と並んでいるような景色に最も心を惹かれている。
そんな平凡な景色に何故それほどまでに惹かれるのかを上手く説明することは難しい。
恐らく幼少の頃見た田舎の汚れていない自然の美しさのイメージが年老いてもそのまま残っているからなのではないか。
子供の頃の自然に対する純粋で素直な思い、心の小さいところにあるそういった感情に対する懐かしさが、そうした平凡な風景で甦る。車を走らせ、こうした風景に突如出会うと、ヴューポイントではないが車を停めてただただ空や川の青さ、草の緑色に、見入ってしまう。
ここはアメリカだとか、というようなレベルを超えて、ただただ「きれいな景色」、それだけなのである。
その単純な思いこそ、自分にとって毎年此処イエローストンに行きたいと思わせる最大の動機になっているのではないか、と密かに思っている。
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Yellowstone National Park Part-13
http://ptaro2009q.exblog.jp/2829561/
2005-10-05T00:52:00+09:00
2010-09-20T12:02:06+09:00
2005-10-05T00:49:31+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
さて、再び盛り上がった台地を降りて「現実の世界」へ...駐車場へ戻る。
平地には、Liberty Capと呼ばれる、石の筍(たけのこ)のような塔が何だか門番のように立っている。
これも自然の造形によるものであり、流出物が幾重にも重なってできたものらしい。 ここから2,3分も走らぬうちに、ビジターセンターに到着。
真ん中に広がる芝生の公園部分には、大きな鹿が大勢行儀良く日光浴している。
人にも随分慣れているようで、近くによっても泰然としている。
あまりに堂々とした風情に、人間のほうが卑小な存在に思えてくる。
同じ芝生にずっと鹿達と一緒に時間を過ごせば、彼らと少しは会話めいたものも出来るのかしらん。 長いことドライブし、またこのマンモスでは上下に相当歩いた。
ちょうど腹も減ってきたところなので、食事にしよう。あまりにも普通のカフェテラスであるが、その普通さが一寸懐かしい。
如何にもアメリカ的な、フレンチフライ(ポテト)、チキン、そして子供用のバケツほどのパックに入ったコカ・コーラを胃に流し込む。
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Yellowstone National Park Part-12
http://ptaro2009q.exblog.jp/2811668/
2005-10-02T10:27:00+09:00
2010-09-20T17:34:11+09:00
2005-10-02T10:25:11+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
次の目的地、マンモス・ホットスプリングへと向かう。途中の車窓から臨む風景は、豪快から優美繊細なものまで実に多種多様、このイエローストンの得体の知らぬほどの懐の深さを感じさせられる。
50マイル、約80kmほどを走り、最後に見事なまでの大パノラマの渓谷を抜け、平地に至るまでの峠道を下っていく。目的地直前の下り道の途中に車で周遊出来る脇道ドライブ・コースがあり、この細い路地に入っていく。何だか自動車教習所みたいな片道一車線ぎりぎりの細く曲がりくねった道が、石灰が堆積し時に段々の棚状になった幾つかのテラス・マウンテン(Terrace Mountain)の回りを進んで一周するコースなのだ。此処を時速20kmくらいでゆっくりと進んで行く。時々白い棚の上におひな様宜しく、尾っぽの白い鹿・プロングホーンのカップルが佇んでいたりする。
さて、次に本道に戻り、坂道を降りきったところ、ビジターセンター少し手前にある大駐車場に車を停めて上方に登っていく。思わず上を見上げるような凄い盛り上がりの地形だ。
最大のテラス・マウンテンが視界の中に飛び込んでいく。
地底深くから吹き上げられた温泉中の石灰石が蓄積され、幾重にも重なって巨大デコレーションケーキ状地形が出来上がったのだ。何万年、何千万年掛かって出来た地形なのだろう。そして今も温泉が流れ落ちており、自然の造形がいまだ進行している。日本でも山口県秋芳洞の千畳敷が同じ地形を呈していることを記憶していたが、規模はこちらが圧倒的に大きいのではなかろうか。イエローストンの中でもまさに奇観中の奇観としか、言いようがない。 上まで登ると、先ほど一周した脇道ドライブ・コースの見晴らしポイントに辿り着く。
振り向くと、見下ろす風景も実に壮大だ。
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Yellowstone National Park Part-11
http://ptaro2009q.exblog.jp/2806200/
2005-10-01T12:00:00+09:00
2008-01-24T22:17:21+09:00
2005-10-01T11:58:46+09:00
ptaro2009q
U.S. Drive
取り合えず、当面何も心配することがなくなった、というのは良いことだ!
時刻は午後の5時、6時でも、8月終りから9月上旬であると、日没は8時過ぎ。「まだまだ一日は長い!」、ということで、West Yellowstonの町(地図左端中央)から再びイエローストン国立公園に再入園し、先ほど来た道を遡ることとする。
オールドフェイスフルとマディソンの間の一帯は、ロウアーガイザーベイスン(Lower Geyser Basin)と呼ばれる温泉地帯。カラフルなプールがあちこちに拡がる。
水(湯)の色は、青、グリーンは高温、茶色、黄色は低温、ということらしい。藻類とバクテリアの繁殖具合が熱の温度具合で異なって、色の違いが出て来るそうだ。暖色系が低温で、一方、青や緑の寒色系が高温、うーん、通常のイメージとは逆ではあるが、確かに熱そうな湯気は青から出ている!! さて、温泉好きの我輩にとっては、「どこだったら手ぬぐい片手に浸かれるかな」とくだらぬ妄想をしながら、様々な熱泉を見て歩く。こげ茶部分なら大丈夫かな?
息を飲むほどの見事なサファイア色のプールも印象的だ。神秘というしかない。この色はどうやったら出るものか? ツムラの入浴剤でもこんな色はないぞ! トレビの泉ではないが、コインを投げ込んだ跡もあるようだ。(一部にはどうも定期的に国立公園側が掃除しているものもあるようだ。)
そんな、こんな、であちこち見ているうちにあっという間に時間は経過していた。辺りは夕暮れ時を過ぎ、闇に包まれつつある。
モノトーンの世界になると更に、太古の昔から人の手を殆んど加えることのないむき出しの自然の奇観は、とてもこの世のものとも思えない。改めて、自然の偉大さに包まれて静かな感激を抱く。
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