カテゴリ
全体 Washington D.C. Round The World Tokyo Walking New Zealand Architecture Singapore U.S. Drive New York Excursion Indonesia Mountain Germany Thailand Malaysia Weblog Seattle People Sports Music MLB Nara Book Trip Bali Art SAKABA Hokkaido Rakugaki Art Tokyo's River Tokyo's Bridge Belgium Onsen UK Kyoto Paris Nagano Hokuriku Kyushu Netherlands Spain Man hole RAKUGO Shiga ライフログ
お気に入りブログ
マハーサーラカーム 絵日... FREESTYLE @ ... 「旅人主義」-slow ... ***よくばり*** NPHPブログ版 たそがれ御留書 My Berkeley ++ 英国パブリックスクール:... 山と野と 登ったり、漕いだり。 Sky High Mou... 以前の記事
MY姉妹サイト
Ojsn Photo Studio
Tokyo Walking Walking in Cities 検索
タグ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
今はもう秋(亜紀)~、 ということで、更け行く秋の夜、待ちに待った八代亜紀のJazz Stage を南青山のBlue Noteに見に行った。 <八代亜紀とJazz>, って連想が湧かない御仁も多いかと思われるが、実は彼女の歌手としてのルーツは小学生時代にジャズのスタンダードナンバーを聴いて開眼したことにある。 15歳で親から勘当されながら上京し、銀座のナイトクラブで歌い始めたときにもジャズ曲が多かったようだ。 最近では初のJazz Album 『夜のアルバム』を発売、国内だけでなく、シンガポール、マレーシアなどでも部門トップの売れ行きを示しているようだ。 私も近年CDや、You Tubeなどで、彼女のJazzを聴いていただけに今回のBlue Note初演をとても楽しみにしていた。 彼女の歌う[You’d be so nice to come home to] は本家・「New Yorkのため息」、と言われるヘレン・メリルを超える、と思っている。 さて、5時半開場、とあったBlue Noteに駆けつけると、既に待合室は年輩客中心に溢れんばかりの大盛況、いや、人気と注目度の高さを改めて思い知らせられた。 「演歌のヤシロ」、だけに、トラック野郎や漁師さん達でBlue Noteが埋め尽くされるのか、とも心配したが(笑)、杞憂であった。 いやなかなかインテリ風のオールドジャズファンの姿が多い。 亜紀さんと同世代の還暦過ぎた方の割合がかなり高いのと同時に、中年男性・女性のお一人様の姿も極めて多い。 最低でも1万円ほどのコストを払ってもこれだけ満員になる、いや、日本はまだまだ豊かなお国であるもんだ。 席はぎゅうぎゅう詰めで、正直リラックスしてJazzを聴く雰囲気とは言い難く、私が知っている楽しいBlue Noteの空気では必ずしもないが、まあしょうがないか。 会場、200人を超える客が入っていたのではなかろうか。 7時にいよいよステージが始まる。 黒のシャツ、黒の細いパンツ、黒のマフラー、いつもと違ういでたちで登場の亜紀さん、最初は「Summer Time」から。抑制の利いたハスキーボイスで場内は皆うっとり。 歌の間には亜紀さんのトークが入る。 なかなかチャーミング。 このBlue Noteでのステージはご本人もとても楽しみにしていたようだ。 若い頃からのJazzへの関わり、思いをあれこれ語られていて興味深かった。 その後、「Fly me to the moon」, 「Cry me a river」, 「Autumn Leaves (枯葉)」などのAlbumにも収められているお馴染みのスタンダードナンバーを唄う。 豊かな声量、絶妙なサジ加減でまわすこぶし(!)はJazzの熱唱でも健在、的確に観客のオジサン・オバサンのツボを刺激する。 後半は、衣装を替え、ブルーのキラキラの演歌歌手風衣装で歌い続ける。 日本語の歌も半分以上。 日本語になるとJazz曲でもどうしても演歌の節回しに聴こえてしまうのはご愛嬌。 いや、もうこの曲はJazzだ、演歌だ、ブルースだ、いやロックだ、とカテゴライズすること自体、八代亜紀にかかればもう意味がない. 全てジャンルを包容し、全てのジャンルを超えてるのが八代亜紀の世界、ということだなあ。 亜紀さんの故郷・熊本民謡「五木の子守歌」と「いそしぎ」の出だしが非常に良く似ており、唄い比べをしたのは面白かった。 約1時間ほどのステージ、いよいよ最後の曲は私の知らない洋物の曲、静かな歌で余り抑揚のない、センチメンタルだが正直盛り上がりに欠けた曲であった。 終わってみて全体にはどうだろう、なま八代亜紀を見た喜び、八代亜紀のJazzを聴けた喜び、は勿論あったし、それだけで充分ではないかと考えるべきなのだろうが、実は少々Blue NoteのJazz Stageとしては物足りない感じもした。 選曲も、私が歌って欲しいと願っていた曲は殆ど入っていなかった、ちと残念! バックバンド(6名)のミュージシャン達の洒落のきいたアドリブ演奏や掛け合いなど、Jazz特有の「遊び」部分などももっと見たかったし、兎に角会場が客を詰め過ぎて窮屈だったのも精神的にはちょいとはじけられない理由となった。 最後の曲を歌い終え、ステージを降りようとした亜紀さんに、観客のアンコール要請の嵐の拍手。 わざとらしく(予定通り!)ステージ中央に戻り、曲名も告げずに「それではアンコール曲を... 」 と告げる亜紀さん。 バンドのイントロから始まる、何だかこれまでの曲の時にはなかったようなロックバンドのようなテンションの高いアルトサックスややけにパンチの効いたドラムのリズムが長めに続く。 異常な大音響の長いイントロ続き、観客の間では「あれあれ、この歌なんだろう」の???が渦巻く。 その???が会場全体、沸点に達しようとしたところでイントロが終わり、亜紀さんがニッコリと、しかし、ドスを利かせて歌いだす。 「♪ お酒はぬるめの燗がいい~♪ 」(Jazzというよりはロック風に。。。) 観客、一斉にどどっと大きく沸く。 今日のステージは、亜紀さん本人も冒頭で「今晩はJazzの歌だけョ!」と仰られていたし、観客の期待もそういうことで納得されていた筈。 誰もが少々の願望はあったにしても期待はしてはいけなかったご本人の大ヒット演歌代表作が最後の最後に出て来た嬉しい裏切りと意外性。 それに何よりもロック風の実にパンチの効いた、テンポの速い「舟唄」に静かだったBlue Noteは熱狂のロックコンサート会場と化した。 最後の曲が静かで余り盛り上がらなかった分だけ、演歌「舟唄」ではなく、ロック/ジャズ「FUNAUTA」 に手拍子、口笛、掛け声が飛び交う。 私がそうであったように、他の観客皆さんもカタルシスを求めていたのだろう、弾けたかったのであろう。(それに金曜の夜だもんね) こうしてみると、アンコールの「舟唄」の意味合いは絶大、なかなか巧みに計算された選曲・ステージ構成だったようだ。 最後の「舟唄」で全ての小さなモヤモヤは晴らされ、お釣りがきたようだった。 9回裏の逆転サヨナラ大ホームランである。 「舟唄」の最後部分、「沖のかもめに深酒させてョ~...いとしあの娘とョ~朝寝する だんちょね~!」 のアカペラ部分、静まり返った中でのゆっくりと絞り出す亜紀さんのハスキーボイスと唸り、いや鳥肌が立ちました。 Aki Yashiro、 凄い!! 後ろから、オジサンの「日本一!」の掛け声かかる。 Blue Noteで「日本一!」の掛け声が掛かったのは空前絶後ではなかろうか。(笑)
by ptaro2009q
| 2012-11-10 09:14
| Music
|
ファン申請 |
||