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7月初旬にシンガポールの旅に出た2日目、マレーシア第二の都市、ジョホール・バル(JB)に出掛けた。 ユーラシア大陸最南端の都市、だが、サッカーファンには1997年ワールドカップ・アジア地区予選で第三代表決定戦・対イラン が行われた地として記憶している方も多いことだろう。 延長戦での劇的ゴール「中田、左足-!... こぼれている~ ・・・ 岡野ぉお~~~○●x×☆☆★~」と言う奴だ。 最終予選で一度も出場機会を与えられていなかった岡野、延長戦投入後もことごとくゴールチャンスをミスを繰り返すトホホぶりであったが、最後にスライディングしてのシュート決め、日本は悲願のW杯本戦初出場を決めたのであった。 劇的勝利の瞬間の、当時就任間もない岡田監督の歓喜の万歳が印象に残っている。 人口80万人を越える都市、JB。 シンガポールとの物価格差大きいゆえ、在星の日本人ビジネスマンの中には、JBあたりに投資兼個人のリゾート用にアパートを複数件購入し週末は現地で泊りがけのゴルフを楽しむ、という羨ましい輩もおられるとのこと。 物価安からシンガからも多数が買い物へ出掛ける街、とも聞き、興味を持っていた。 国境を越えること、彼岸へ行くことへの漠たる憧れ、というのもある。 午前7時過ぎにお世話になっているH先輩のアパートを出てタクシーでマレー鉄道の駅へ。 何ともエキゾチックな、シンガにしては珍しく歴史の佇まいを感じさせる建物でもある。 超近代的な摩天楼が立ち並ぶシンガの中では、植民地時代を想起させる異質な建物であった。 (天井が高くドーム状な構造は、NYのグランドセントラル駅をも思い出させる。) 電車賃、JBまでは行きはS$10、帰りはマレーシア料金となり半額になるらしい。 駅のホームにあるイミグレーション、こちらは出国ではなく、マレーシアへの入国だとか。 列車も何とも懐かしい佇まい、まるで昭和30年代の日本の汽車、のようだ。 座席は8割がた埋まっていた。 予定出発時間を過ぎて30分ほどでようやく出発。 これは現地の感覚ではほぼ定刻での発車だとか。(笑) 熱帯雨林、バナナの木なども見える景色を見ながら電車は進む。 南国チックな雰囲気十分である。 まもなくJB到着、という寸前、まことに奇妙なタイミングで全員途中下車を強いられる。 Causeway, ここがシンガポールの出国手続きの場所らしい。 ホームに隣接する建物の中で長い行列に加わる。 全員が出国手続きを終えるまでは列車には乗れず、ここで30分以上を費やす。 何とも南国的な時間感覚である。 それにしてもシンガポールの出発駅ではマレーシアの入国手続きをし、マレーシア入国寸前にシンガポールの出国手続きをさせられるこの不思議な順番と効率の悪さは愛すべきものと言うべきか。 * * * 下車したイミグレーションの際に不思議な日本人青年から我々オジサン二人は声を掛けられた。 聞くと、韓国のテグ(大邱)で日本語教師をしている、という年の頃30前後のお兄ちゃんだ。 同じ韓国でも、ソウルでもプサンでもなくテグなのか? 風貌はそう精気溢れるタイプでもなく、むしろ表情冴えない青白き男であった。 世を斜めに渡っている変わり者か、職も居場所も転々と変わる流れ者なのか、或いは、常人の発想とは異なる異能者とも思われた。 約20日間を僅か4万円ほどの予算で東南アジアを旅するのだとさ。 少額のお金は旅へのチャレンジ心を掻き立てるのか、それとも単に貧乏なだけか。 ふところ豊かならずとも、やはり金だけはそこそこ持っておかなければ旅は出来ぬ、というオジサンのメンタリティからすると、これは良くも悪しくも「若さ」の成せる業としか言いようがない。 とてもとても真似できぬ。 (「いや、いざとなれば、クレジットカード使いますよ」と逆襲されたのだが。) ベトナム経由で昨晩シンガに辿り着き、シンガの中では少々ぞっとする場所であるリトルインディアの安宿(2,000円くらいで泊まれるらしい、これでもバックパッカーにとってはむしろ高価な宿泊費だとか)に泊まったあと、今日これから列車でマレーシアに入り、JBからはバスに数時間揺られて次にマラッカに行くのだという。 この時期でないとこういうこと出来ないから初めて挑戦した、と事もなげに言う彼、ええ度胸やなあ。 沢木耕太郎の「深夜特急」の世界を思い出した。 そう言えば、まさしく、若き日の沢木耕太郎がマラッカの街で夕陽を眺めるシーンが同著にあったものだ。 夕陽を見るためだけにマラッカへ行く、とあったことを覚えている。 僅かな時間の会話だけであったが、この不思議な青年と出会い、また、車窓から見えた深い熱帯雨林の様子で、これまで摩天楼の超近代都市・シンガポールでは感じなかった混沌、迷宮、「アジアの魔力」とでも言うべきものをふと感じた次第であった。
by ptaro2009q
| 2008-10-18 12:20
| Malaysia
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