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1585年(天正13年)、豊臣秀吉の命を受けた金森長近が領主となり、高山城 を築城、とある。
太閤秀吉はこんな深い山中の地にまで視線を送っていたのか、と小さく驚く。 越前、越中、加賀あたりまでの統治権を握るうえでは中間地点となる飛騨高山はそれなりに重要な拠点と位置づけられていたのであろう。 また、当時は築城と同時に城下町の工事も行われていたようだ。 城を取り囲むように高台を武家地とし、一段低いところ(三町)を町人の町とし、京都になぞられて東山に寺院群を設けた、とある。 街造りも戦略的で文化的にも良く考えられているなと、古人の知恵と行動力に感心する。 戦国時代以降は紆余曲折あり、当時は5大美城のひとつと言われていた高山城も元禄8年(1695)には取り壊し令が出て破却されてしまったのであるが、美しい街並みは今でも保存されており喜ばしい。 さて、白川郷へ行くバス時間も近づき、高山市内に居られる時間も僅かになってきたが、早足であちこちを彷徨う。 市内中心を流れる宮川。 橋のたもとからプロの撮影隊らしき人たちが盛んにシャッターを切っていたが、詩情溢れる撮影スポットである。 写真は陣屋前朝市のほう。 野菜や地元の民芸品などの店が多いようだ。 朝6時から毎日開催、このときは10時を廻っており買物の地元民の姿も少なくなりほぼ開店休業状態。 勝浦の朝市もそうだが、売り子さんは高齢のおばあさんばかりで、客も少なく皆所在なげ。 朝市、活気は「いまいち」であった。 古い街並みで気になっていた「ばれん」という名前の喫茶店へ入ることに。 古い街並みにマッチした店構え、和風の力強い版画をギャラリーに飾っているようで興味を惹かれていた。 寒さでかじかんだ指先とココロを温めてくれる。 2階の木枠の窓から道行く人を見おろすのは、木曽・奈良井にある「てまり」という喫茶店と同じ趣向。 この「ばれん」もお気に入りの喫茶店になりそうだ。 他に客人もなく、ゆったりと。 此処で過ごした15分間だけは時が止まったよう、至福の時間であった。 そろそろ駅前のバスターミナルへ戻らねばならぬ時間。 通り過ぎる道すがら、由緒ある料亭やら旅館、商店などを幾つも眼にする。 飛騨だけに、ココロのヒダに深く染み入る歴史ある街並みであった。 また来たい、また来よう。 心残りは、時間がなくてトライできなかった飛騨牛のステーキ。(やたら肉屋さん多し!) 次回は時間をゆっくりとって是非。
by ptaro2009q
| 2012-03-17 10:51
| Excursion
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